インタビュー第5弾

自分らしいやりがいを育んでくれる、この町と人と。

箱根強羅ホテルパイプのけむりプラス 金子さん

箱根のなかでも特に落ち着いた雰囲気が魅力の強羅エリア。美しい湖や山々の景色にたたずむ「箱根強羅ホテルパイプのけむりプラス」でフロントスタッフを勤めるのが、長野県出身の金子さんです。故郷を離れ接客業という新しい世界に踏み出した理由、箱根の地で見つけた自分らしいやりがい。お客様に寄り添い、日々の小さな喜びを重ねる金子さんにお話を伺いました。

幼い頃からの憧れの地へ

私が生まれ育った長野県千曲市は、豊かな自然があふれ、文化や歴史を感じる静かな環境。幼い頃から引っ込み思案だった私にとって居心地の良い故郷でした。近隣には温泉が多く、親にあちこち連れられて行くうちに、私も温泉が大好きに。ある時、たまたまテレビで箱根の特集を見て「どんなところなんだろう? いつか行ってみたいな」と憧れを抱くようになったんです。
 
高校、大学は工業系に進んだのですが、機械と向き合う日々がなんとなくしっくり来ず、自分の適性は違うところにあるような気がしていました。そんな時「ホテルのインターンに来てみない?」と誘われた一言が、今思えば私の人生を大きく変えたきっかけです。
わずか数週間の勤務でしたが、温かく接してくださる先輩やお客様との出会いを経験し、自分が本当に求めているものがこの仕事にはあると確信しました。さらに、聞くと勤務地の候補に箱根も含まれているとか! 子どもの頃からの憧れに導かれるように、箱根に身を移すことになったのです。
 

成長させてくれた環境に感謝

働き始めて最初の1~2年はレストランでの業務に就き、接客業の基本をいちから教わりました。それから清掃など裏方の仕事も経験し、5年目から現在のフロント業務を担当しています。もともと人と接することが決して得意ではなかった私ですが、振り返れば仕事を通じて成長させていただいたと実感します。


ある時、フロントでの作業につい一所懸命になっていたら、お客様から「ちょっと表情が硬いんじゃない?」とお声をかけられたことがありました。ハッとして自分を顧みて、そのお客様が帰られる時に今一度お詫びとお礼を伝えたら「大丈夫だよ、頑張ってね」と温かい言葉をくださったのです。それからは、自分の顔つきや態度が他者からどう見えているのかを意識して行動するようになりました。結果、接客がスムーズにいくことや、お客様と良い関係を築けることが増えた気がします。

こうした自分自身の変化のおかげで、大切な友だちもできました。
同僚たちとお正月の花火を見に行くなど遊びに出かけたり、私が仕事でチャレンジする勇気が出ずモヤモヤしていた時には「もっと自分から踏み込んでいいんだよ!」と励ましてもらったりもしました。
 
 

箱根で見つけた新たな「憧れ」

初めての土地、初めての接客業に飛び込んで10年。最近、入社当時に私の指導係だった上司が「頑張っているじゃないか、よくやっているよ」と声をかけてくれまして。こうして見てくれている人たちのためにも、もっと成長していきたいです。


そしてゆくゆくは会社を引っ張っていける存在になりたい。目指すのは、前述の上司のように厳しくも愛があり、どんなに小さなことでも誠実に取り組む姿をみんなに見せられるような支配人です。


そのためにも今後も当たり前のことを当たり前に、笑顔を忘れずに仲間と協力しながらお客様に喜ばれるホテルをつくりあげていきたいと思います。