ペットボトル水平リサイクルの取組

「ボトルtoボトル」水平リサイクルとは

ペットボトルリサイクルの現状と水平リサイクルに必要なこと

※出典:PETボトルリサイクル推進協議会年次報告書2022

日本では使用済みペットボトルの約94%が回収され、リサイクル率は約86%と欧米に比べ非常に高い水準にありますが、多くはトレイ、繊維などにリサイクルされることにより、使用後は焼却され、そこでリサイクルの輪が終了してしまいます。新たなペットボトルにリサイクルされてずっと使い続けられる「ボトルtoボトル」水平リサイクルの割合はまだ20.3%なので、さらに高めていく必要があります。そのためには、キャップ・ラベルを取り外して、中身がきれいな状態で分別することが大切です。

箱根町が取り組む背景

環境省やサントリーグループとの協働

箱根町は自然、歴史、豊富な温泉に恵まれた国際観光地でありながら、首都圏から最も近い国立公園でもあります。環境省は世界水準の「ナショナルパーク」として国立公園をブランド化するために「国立公園満喫プロジェクト」を推進し、「富士箱根伊豆国立公園ステップアッププログラム2025」を策定して箱根エリアでのペットボトルの水平リサイクルを、民間事業者、箱根町、箱根DMO(一般財団法人 箱根町観光協会)と連携して進めています。

また箱根町は神奈川県の「かながわプラごみゼロ宣言」に賛同し、「県西地域2市8町プラごみゼロ共同宣言」を発しており、第3次環境基本計画に基づきプラスチックごみの減量化・資源化を進めていくため、国立公園オフィシャルパートナーであるサントリーグループと「ペットボトル水平リサイクルの実施に関する協定」を令和4年7月25日に締結しました。その締結を期に、箱根町に集められた使用済みペットボトルを原料として新たなペットボトル飲料容器に生まれ変わらせるためのシステムを確立し、令和4年8月から水平リサイクルを開始しました。サントリーグループの「ボトルtoボトル」技術でペットボトルをリサイクルすることで、新たに石油由来資源を使って作られるペットボトルと比べて、CO2排出量を約60%削減します。

取り組んでいること

オリジナルPOPや透明リサイクルBOXの設置

正しい出し方が伝わるようオリジナルポップを作成して啓発を行うと共に、「キャップ」「ラベル」「これらを取り除いたペットボトル」に分別ができ、ペットボトルの状態が外から見える「透明リサイクルボックス」を作成し、町内の事業者の方々などによる拠点回収を促進し、使用済みペットボトルの品質の確保を図りつつ回収量の増加を目指しています。※現在は、一般家庭分も含めた使用済みペットボトルのすべてを水平リサイクルしています。