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箱根神社は、757 年(天平宝字元年)に、万巻(まんがん)上人が箱根大神の御神託により、現在の箱根の地に社殿を創建したのが始まりとされています。
鎌倉期、源頼朝は深く箱根神社を信仰し、二所詣の風儀を生み、以来執権北条氏や戦国武将の徳川家康等、武家による崇敬の篤いお社として栄えました。
近世、箱根道の整備と共に庶民信仰の聖地となり、箱根の権現様として親しまれ、開運厄除・心願成就・勝運守護・交通(道中)安全・縁結びに御神徳の高い神様として、箱根山信仰はいっそう盛んになりました。
境内は御本殿を中心に、九頭龍神社新宮などいくつかの神社が点在しています。

箱根神社へようこそ!

神社の入り口に立つと、まず、心地よい静けさと深い森の香りが広がります。鳥居をくぐると、足元の石畳が少しひんやりと感じられます。この石畳はしっかり整備されていて、穏やかなカーブを描きながら、神殿へと続いています。歩きながら聞こえるのは、森の中を流れる小川の音や、風が木々を揺らす音。そして、鳥たちのさえずりが背景を彩ります。箱根神社は芦ノ湖のほとりに位置しているため、水辺の清らかな雰囲気が全体を包み込んでいます。

神殿(しんでん)の前にて

神殿に近づくと、正面には大きな階段が広がります。この階段を登る途中、近くにある風鈴が風に揺れて、澄んだ音を響かせます。階段を上りきると、正面に立派な神殿があらわれます。

御神木(ごしんぼく)のご紹介

神殿の右手には箱根神社の「御神木」と呼ばれる大きな杉の木が立っています。この木は何百年もの歴史を持ち、高くそびえています。根元に手を伸ばせば、ゴツゴツした表面と年輪を感じさせる厚みが伝わってきます。手を当てると、大地から湧き上がるような力強さを感じられるかもしれません。

九頭龍神社新宮

本殿の右側に位置する九頭龍神社新宮は、その昔、9つの頭をもつ毒龍が芦ノ湖に棲み、人々に損害を与えていたが、箱根大神の加護をうけた万巻上人が祈祷を行ったところ、この龍が改心して帰依したために龍神として祀られたと言われています。その由来から、箱根大神を祀る箱根神社とのゆかりも深く、2000年、箱根神社境内に九頭龍神社新宮が建立されました。

龍神水舎の体験

九頭龍神社新宮の手前にある「龍神水舎」。9匹の龍から流れ出ている水は「龍神水」と呼ばれていています。
「龍神水」は箱根山から湧き出ている霊水で、”口にすることで不浄を洗い清めてくれる”といわれています。またこの「龍神水」はペットボトルに入れて持ち帰りが可能です。

芦ノ湖の鳥居

参拝を終えた後、芦ノ湖へ向かいましょう。湖畔には水中から立ち上がる大きな赤い鳥居があります。この鳥居の近くに行くと、湖から吹き抜ける涼しい風を感じられるでしょう。水のせせらぎと周囲の静けさが、心を落ち着かせてくれます。

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